陶製五輪塔 (国有形(工芸))
更新日:2011年3月28日
ID番号: 1008
陶製五輪塔(とうせい ごりんとう)
- 高さ:37.5cm
- 平安時代(久安2年(1146)刻銘)
- 所在地:南山口町(愛知県陶磁美術館) 所有者:愛知県
灰褐色陶胎(はいかっしょくとうたい)で、やや砂質の焼締(やきしめ)陶製五輪塔形経容器(きょうようき)です。石塔の一種である五輪塔の形に作られており、地輪をかたどる台座、水輪をかたどる身、火・風・空輪をかたどる蓋から構成されています。経塚造成の際の経筒又は経筒外容器として使用されたと考えられます。
本器の内外に多くの銘文が刻まれており、「久安二年(1146)七月廿八日申時造了清原重安造之」「願主沙門良忠持範房」「遠海新所之立焼(静岡県湖西市新所湖西窯)」など、作者・製作年代・製作地が判明する稀有な例であり、また、五輪塔形経容器としても平安時代の貴重な作例です。静岡県浜松市浜北区根堅勝栗山出土と伝えられています。
(広報せと平成19年12月15日号「瀬戸の文化財第24回」より(一部加筆修正))
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