木造阿弥陀如来立像 (県有形(彫刻))
更新日:2011年3月28日
ID番号: 1005
木造阿弥陀如来立像(もくぞう あみだにょらい りつぞう)
- 1躯(高さ98cm、肘張り28.3cm)
- 平安時代後期(12世紀前半)
- 所在地:下半田川町 所有者:下半田川文化財保存会
この阿弥陀如来像は、県指定文化財の十一面観音菩薩立像とともに八釼(やつるぎ)神社の観音堂に祀られていました。現在も月に1度、地域の方々が集まり念仏講(こう)を行い大切にされています。
像は、檜(ひのき)材の一木造りで、現在は木地があらわになっていますが当初は多くの部分に彩色されていました。横長で柔らかい輪郭線の慈眼(じがん)と、小さく整った鼻・唇により穏やかな面相をなし、大きめの肉髻(にっけい)には小粒の螺髪(らほつ)を整然と刻み出しています。衣文の線条や両袖の彫刻には立体的な造形が薄いものの、総じて藤原期の仏像の様式をとどめています。手の印は、右掌を前に立てて左掌を垂下げる来迎印(らいごういん)を結んでいますが、両手首先・両足先および足元の踏割蓮華座(ふみありれんげざ)は後に作り直されたものです。
(広報せと平成22年2月1日号「瀬戸の文化財第49回」より(一部加筆修正))
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