木造十一面観音菩薩立像 (県有形(彫刻))
更新日:2011年3月28日
ID番号: 1004
木造十一面観音菩薩立像(もくぞう じゅういちめんかんのんぼさつ りつぞう)
- 1躯(高さ111cm、肘張り31.9cm)
- 平安時代後期(11世紀後半)
- 所在地:下半田川町 所有者:下半田川文化財保存会
この観音菩薩像は、下半田川の氏神である八釼神社境内の観音堂に、県指定文化財木造阿弥陀如来立像とともに祀られていました。現在は観音堂脇の文化財収蔵庫に安置されています。作者、制作から安置に至る経緯については不明ですが、藤原期前期の特徴を持ち、瀬戸市最古の木造仏であり、名古屋市笠寺観音の観音像とともに当地方でも珍しく古い年代の仏像です。
像は、檜材の一木造りです。丸みを帯びたふくよかな顔立ちをなし、頭上の宝冠台の上には10面の化仏が配されています。彩色は剥落していますが、右足を多少浮かせた姿勢、適宜に引き締った体身は均整がとれており、衣文の流れや線条の彫刻は自然な形状をなし、全体としてすっきりした佳作であるといえましょう。
(広報せと平成22年1月1日号「瀬戸の文化財第48回」より)
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