猿投灰釉短頸壺及び平瓶 (県有形(考古資料))
更新日:2011年3月28日
ID番号: 998
猿投灰釉短頸壺及び平瓶(さなげ かいゆう たんけいこ および へいへい)
- 各1口 短頸壺 高さ23.6cm、平瓶 高さ13.6cm
- 平安時代(9世紀初頭)
- 所在地:南山口町(愛知県陶磁美術館) 所有者:愛知県
名古屋市守山区の小幡(おばた)緑地公園で、昭和35年に造成工事が行われた際、木炭の敷きつめられた中に完器の短頸壺が発見されました。短頸壺は、宝珠形鈕(ほうじゅがたちゅう)のついた蓋を伴い、中には火葬骨が納められていました。つまり、この壺は蔵骨器であり、平安時代の墓が偶然に発見されたものと考えられます。壺の近くからは酒などの液体を入れたと思われる平瓶や供え物を盛り付けたであろう坏身(つきみ)も出土しましたが、現在蓋を除く短頸壺と平瓶のみが現存しています。
短頸壺は、肩が大きく張り、径の広い高台をもつもので、平瓶は、扁平な把手が体部の上面についています。ともに器の上部に濃緑色の自然釉が明瞭にかかっており、猿投窯で生産された原始灰釉陶器であることがわかります。
(広報せと平成22年4月1日号「瀬戸の文化財第51回」より)
平瓶と短頸壺
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