救急救命士によるアナフィラキシーの病態等に関する判断の正確性を調査するための観察研究に参加します!
更新日:2023年7月15日
ID番号: 39444
観察研究に参加します
瀬戸市消防本部では、救急救命士によるアナフィラキシーの病態等に関する判断の正確性を調査するための観察研究に参加します。観察研究は7月中旬から11月末までの期間で実施されます。
救急搬送された際にアナフィラキシーが疑われる傷病者の方について、症状や意識状態・血圧、医療機関での診断結果と治療や回復の経過を研究データとして提出します。ただし氏名などの個人が特定される情報は提出されません。
本研究は追加の処置を行うものではなく、通常の救急活動に影響はありません。
傷病者や家族がこの研究による情報提供を断ったとしても、これまで通りの救急搬送がなされ、不利益を被ることはありません。
研究の概要
【研究の背景・目的】
(1)背景
救急救命士は、アナフィラキシー傷病者に対してエピペン(アドレナリンの自己注射薬)を用いてアドレナリンを投与することが可能である。しかし、現状では、法令上すべてのアナフィラキシー傷病者に対して実施可能なわけではなく、医師からエピペンを交付されている者がアナフィラキシーに陥った場合に限られている。傷病者がエピペンを交付されていない場合は対象とならない。そのため、そのような場合にもアドレナリン製剤を投与できるように法令の修正を求める要望があり、公的な検討もなされている。しかしながら、救急救命士が、救急の現場でアナフィラキシーを適切に判断し、アドレナリン製剤の適応を適切に判断できるかどうかは必ずしも明らかではない。
(2)目的
搬送途上において救急救命士はアナフィラキシーの病態の正確に把握し、必要に応じてアドレナリン製剤の投与の必要性を判断できるのかについて明らかにする。
(3)研究によって期待される効果
救急救命士の今後の業務の拡大の是非について議論するための資料として活用できる。
インフォームドコンセント
傷病者や家族に対してのインフォームドコンセントとして
研究実施に関するポスターを消防署掲示板及び救急車内に表示します。
研究の実施主体
〇厚生労働科学研究費補助金(地域医療器基盤開発推進研究事業)
〇『救急救命士が行う業務の質の向上に資する研究』研究班
〇研究代表者:坂本哲也(公立昭和病院/帝京大学医学部救急医学講座)
詳しい内容は下記のホームページをご確認ください。