ペットの災害対策
ID番号: 47072
災害からペットを守るために
大規模災害はいつ起こるか分かりません。阪神・淡路大震災、東日本大震災、熊本地震、能登半島地震では多くのペットが被災しました。いざというとき、ペットを守ることができるのは飼い主だけです。ペットにとっても住み慣れた家にとどまることが一番望ましいですが、避難が必要な場合には、ペットと一緒に避難場所まで避難する同行避難が基本です。飼い主とペットがともに安全に避難でき、周りの人へ迷惑をかけず、安心して過ごすためには、日頃からの心構えと備えが大切です。
・リンク集
同行避難とは
同行避難とは、災害発生時に飼い主が飼育しているペットを同行し、避難所等まで安全に避難することです。避難所等において飼い主とペットが同一の空間で過ごす「同伴避難」を意味するものではありません。
ペットのための備蓄品
災害が発生し、自宅で生活を続ける場合はもちろんのこと、避難先においてもペットに必要なものは飼い主が用意する必要があります。
移動のためのリードやキャリーバッグなどをはじめ、水やフード(食べ慣れたもの)は5日分以上用意しておきましょう。療法食などの特別食を必要としているペットの場合はさらに長期分用意しておきましょう。
優先順位1(命や健康に関わるもの)
・療法食
・フード、水
・予備の首輪、リード
・食器
・ガムテープ(ケージの補修など多用途に使用可能)
優先順位2(飼い主や動物の情報)
・飼い主の連絡先
・動物の写真
・ワクチン接種状況
・既往歴、健康状態
・かかりつけの動物病院 など
優先順位3(ペット用品)
・ペットシーツ
・排せつ物の処理用具
・トイレ用品(猫の場合は使い慣れたトイレ砂)
・タオル、ブラシ
・おもちゃ
・洗濯ネット(狭いところを好む傾向の強い猫は、洗濯ネットに入ると落ち着くと言われています) など
災害時に役立つ社会化やしつけ
人や動物に慣らしておく
犬は子犬の頃から、なるべく多くの人や動物に接することで社会性が身につきます。成長してからでも様々な物に慣らしていくことは可能です。
猫も、来客に遊んでもらうなど無理のない範囲で、家族以外の人にも慣らしておくとよいでしょう。
様々な音や物に慣らしておく
いつもと違う音や物に囲まれることは、ペットにとっても大きなストレスです。いつもと違う散歩コースを歩くなど、日頃からいろいろな環境を無理なく体験させておくと、環境の変化によるストレスを軽減させることができます。
ケージに慣らしておく
ケージやキャリーバッグは動物病院に連れて行く時だけに使うのではなく、日頃から扉を開けた状態で部屋に置き、ペットがくつろいだり眠ったりする「安心できる場所」として慣らしておくようにします。避難時の速やかな連れ出しもでき、ケージの中で過ごす時間が長くなる避難生活でもペットのストレス軽減につながります。
むやみに吠えないようにしておく
普段はおとなしいペットでも、たくさんの人や動物が集まる避難所などでは、慣れない環境によるストレスで鳴いたり吠えたりすることがあります。周囲の迷惑にならないよう、日頃からむやみに吠えないようにしておきましょう。また、ストレスをやわらげられるよう、犬が吠える原因を知り、対策を考えておきましょう。
体のどこでも触れるようにしておく
どこでも触れるようにしておくことで、災害時の健康チェックや応急処置、病院に行ったときなどにも役立ち、安心です。足先や口元などの先端部分は敏感なので、嫌がる場合にはフードを使いながら慣らしていきましょう。
狂犬病やその他病気の予防ワクチンを接種してあること
他の動物と一緒になるため、そこで病気が広まることは避けなければなりません。確実に病気の予防をしておきましょう。
リンク集
・環境省自然環境局 総務課 動物愛護管理室「ペットの災害対策」
・愛知県 生活衛生課 獣医衛生・動物愛護グループ「ペットの災害対策」
・平常時における被災動物対策マニュアル(PDF/422KB)