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現在地

門前B窯跡・音玄窯跡

更新日:2011年3月28日

ID番号: 862

門前B窯跡・音玄窯跡(もんぜんBかまあと・おとげかまあと)

所在地

瀬戸市門前町地内

調査理由

工業用地造成事業に伴う事前調査

調査期間

平成19年7月3日~平成20年5月8日

 

立地と環境

本窯跡は赤津盆地東側の丘陵内に所在します。門前B窯跡は標高235m前後の南向き斜面に、音玄窯跡はそこから西へ約250mの丘陵東向き斜面にそれぞれ立地しています。
調査面積は、門前B窯跡が2,500m2、音玄窯跡が1,500m2です。門前B窯跡では鎌倉時代から南北朝時代(13世紀前半~14世紀中葉)にかけての窖窯(あながま)5基とこれらに伴う付属施設、音玄窯跡では鎌倉時代の窖窯1基と鎌倉時代と室町時代に操業された窖窯1基を調査しました。

 

門前B窯跡発掘調査風景 

門前B窯跡

同じ斜面上に連続する5基の窖窯を調査しています。赤津地区の中世窯跡は過去にいくつか発掘調査されていますが、付属施設を含めて窯場全体が発掘調査されたものとしては、この門前B窯跡が最も基数の多い窯跡です。

窯跡の大きさは全長8m~10m前後で、薪を燃焼させる「燃焼室」(ねんしょうしつ)と製品を入れる「焼成室」(しょうせいしつ)の間は「分炎柱」(ぶんえんちゅう)によって区切られています。焼成室の幅は最も広いところで2m以上あり、床には製品を置く「焼台」の一部が残っている窯もあります。

 

門前B窯跡

 

窯内埋土中より「入子」(いれこ)がまとまって出土しています。入子は化粧具(紅入れ)とされており、文字通り入れ子状に焼成されています。山茶碗とは異なって緻密な胎土が用いられています。

 

門前B窯跡入子出土 

音玄窯跡

2基の窯跡と1基の構築途中で放棄された窯跡が発見されています。また1号窯は13世紀に山茶碗を焼成した窯ですが、200年近く後の15世紀に床を改修して古瀬戸窯として再利用した窯であることがわかりました。

 

音玄窯跡 

出土遺物境

門前B窯跡

山茶碗と小皿、片口鉢、入子が出土しています。山茶碗は胎土の荒い尾張型山茶碗で、尾張型山茶碗編年第7型式から9型式のものまでみられ、13世紀中ごろから14世紀中ごろまで操業していた窯跡と考えられます。

 

門前B窯跡出土遺物 

音玄窯跡

山茶碗・小皿と古瀬戸製品が出土しています。古瀬戸は天目茶碗や灰釉平碗などの碗類、折縁深鉢や片口などの鉢類、四耳壷などがあります。山茶碗は尾張型山茶碗第7型式で13世紀中ごろ、古瀬戸は古瀬戸編年の後3期にあたり15世紀中ごろにあたり、13世紀の窯を15世紀に再利用していたことがわかります。

 

音玄窯跡出土山茶碗 

 

音玄窯跡出土古瀬戸(天目) 

 

音玄窯跡出土古瀬戸(灰釉平碗)

発掘調査報告書

門前B窯跡、音玄窯跡の発掘調査報告書は、財団法人瀬戸市文化振興財団より平成24年3月に刊行されました。報告書の閲覧・購入については、瀬戸蔵ミュージアム(0561-97-1190)で行っております。内容については、公益財団法人瀬戸市文化振興財団埋蔵文化財センター(0561-21-1951)までお問い合わせください。

 

このページに関するお問い合わせ先

文化課
文化財係
電話:0561-84-1811

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