文化「日展名古屋巡回展に思う」(No.333)
更新日:2023年2月10日
ID番号: 32996
日展の第9回名古屋展、今年は1月25日(水)から2月12日(日)まで開催されています。日展は、1907年(明治40年)、文部科学省第1回美術展覧会として始まり、当時は『文展』と呼ばれていました。私が高校に通っていたころから、ほぼ毎年観に行くほど気に入っている展覧会です。その頃は、作品の表現方法に着目していましたが、後年は、印象的な作品を中心に鑑賞を楽しんでいます。この度、チラシに書かれた「新時代の芸術に触れ、是非芸術の力を体感ください」との一文が胸に響き、気になって日展のホームページを見てみると、宮田亮平理事長の挨拶に感動しました。一部抜粋してご紹介します。
「個性がぶつかり合って光り輝く日展を」
作家は一年をかけて作品を作ります。そこにはドキドキや喜怒哀楽、目的に向かう葛藤があります。作品を見ることで、その一年間の葛藤を瞬時に共有できる。「面白い日展、明るい日展、楽しい日展、みんなの日展」というようにどんどん広げていって皆で楽しみたいと思っております。
そして五科あるわけですから、作家の様々な作品を通して鑑賞者が同じフィールドにいられるような環境を作れたらと思います。日展は面白いものを発見する場所、生きたステージ、舞台です。そこで人間模様が展開されていきます。
115年という長い歴史を振り返り、日展という土壌があったからこそ、毎回厳しく立ち向かい切磋琢磨して数々の作品ができあがってきました。日展が皆様にとっても夢のある楽しめる世界であっていただきたい。
作品の前に立ち、何かを感じさせてくれる作品。その何かこそが「芸術の力」なのかもしれません。これからも楽しみながら、何かを感じ、学ばせてもらいたいと思います。そして本市においても、多様な文化・芸術活動の機会を充実し、市民の郷土への愛着を醸成させるとともに、各種展覧会では、さらに多くの方々に楽しみ、学んでもらえるような仕組みを作ってまいりたいと思います。
令和5年2月8日
瀬戸市長 伊藤保德