公立陶生病院 武藤義和医師の講演②(No.42)
更新日:2020年8月18日
ID番号: 2669
武藤医師の講演の内容について、前回のブログに引き続き、ご紹介します。
第2回 正しいことを知る努力
テレビでは、ほとんどの局で新型コロナウイルスのことを取り上げています。専門家の人たちが様々なことをお話しされていますが、時として「今まで聞いていたことと違う内容」を耳にすることがあります。何が正しい情報なのか、最後は自分自身が信じるもの、ということになるかと思いますが、私自身は信頼できる人が発信した内容が正しいと考えています。
武藤医師の講演について、今回ご紹介する内容は、感染者の区分と重症化・死亡についてです。
愛知県のホームページに県内の感染状況の一覧表が掲載されており、その中にある「症状」という欄は、私も注目している部分です。武藤医師によれば、症状の区分について、「明確な定義はないですが、ざっくりとした分類があり、多くの方は軽症に入る」とのことです。
【軽症】とは・・・「肺炎がない、もしくはわずかに肺炎がある人」
「臭覚味覚障害のみの人」「発熱や倦怠感、咳がある人」
【中等症】とは・・「呼吸困難がある」「呼吸回数が20~30回以上」「肺の画像がどんどん悪くなる」
【重症】とは・・・「呼吸不全で人工呼吸器が必要」「肝臓腎臓なども悪くなってしまう人」
連日、感染者数が大きく取り上げられますが、医療関係の専門家は「重症・死亡」の数を注視されているようです。特に、武藤医師が強調されているのは、「死亡率を年齢別で正しく理解する」ということです。感染者の死亡率は30代未満では0%、40~50代でも1~2%である一方、70代になると17%以上、80代では23%と高齢になるほど高くなっています。
若い人は行動力があることから、感染する機会が必然的に多くなると思われますが、ほとんどは軽症で済みます。しかし、高齢者が感染すると命にかかわる場合があります。正しい情報を基に、こうした「怖さ」をきちんと認識しながら、日々の生活を送らなければならないと思います。
令和2年8月14日
瀬戸市長 伊藤保德